キャベツの栽培方法・育て方のコツ

キャベツの栽培

家庭菜園の初心者の方向けに、キャベツの栽培方法を写真とイラスト付きでまとめています。

キャベツ栽培の特徴、栽培時期、栽培手順・育て方のコツ、発生しやすい病害虫と対策など。

キャベツ栽培の特徴

種類 科目 好適土壌pH 連作障害
キャベツ アブラナ科 5.5〜6.5 あり:輪作年限2〜3年

キャベツは春まき、夏まき、秋まきと、まきどきが3回あります。

どの時期も苗作りの温度管理をすることがポイント。

大きく充実した球をならせるには、追肥と土寄せをしっかりと行い、外葉を大きく葉数を多く育てることが大切です。

播種(種まき)から収穫までの日数は、約110日〜140日となります。(品種・作型によって異なります)

栽培のポイント

  • 春まきは保温しながら育苗、夏まき・秋まきは涼しく管理して育苗する
  • 大きな球を作るには、追肥と土寄せを適期に行う
  • アオムシがつくので防虫ネットで防ぎ、ついた害虫はこまめに取り除く

秋まきの春キャベツはとう立ちに注意

秋に種を蒔いて春に収穫する場合は、キャベツのとう立ちに注意が必要です。

⇛ とう立ちとは?

キャベツはある程度の大きさに育った苗が1ヶ月くらい低温にあうと花芽ができてとう立ちのスイッチが入ります。そして、高温・長日になる春に、結球を放棄してとう立ちしてしまいます。

そこで、次のように工夫することで、とう立ちを防ぐことができます。

  • とう立ちを起こしにくい秋まき用の品種を選ぶ
  • 小さい苗で冬越しさせる
  • 寒さを防ぐトンネルの中で育てる

キャベツの栽培時期

キャベツの栽培時期・栽培スケジュールは次のようになります。

春まきは保温、夏まき・秋まきは涼しく温度管理して育苗し、その後畑に定植します。

キャベツの栽培時期・栽培スケジュール

比較的冷涼な気候を好み、生育初期は耐暑性・耐寒性ともに強いのですが、結球が始まると弱くなります。28℃を超えると生育が衰え、病害の発生も多くなるので注意しましょう。

上記は目安です。地域や品種により異なるので参考程度として下さい。

キャベツの栽培方法

キャベツの栽培方法は、次のような流れになります。

種まき・育苗

キャベツの種
ポットにキャベツの種まき
ポットでキャベツの発芽
ポットでキャベツの育苗

ポットに3粒ずつ種をまき、軽く覆土して、たっぷりと水をやります。

本葉2枚の頃に間引きをして、1本立ちにします。

ポット苗は、春まきは暖かい環境で、夏まき・秋まきは涼しく管理して育苗します。

⇛ 庭やベランダで作る簡易な育苗ハウス・ビニール温室

土作り

植え付け2週間前までに、堆肥・元肥を入れて畑を耕しておきます。

株間30〜45cmほどを確保して畝を立てます。

キャベツは土壌中の湿度が高いと根腐れが起きやすくなるため、高畝にして水はけをよくしておきます。

pHは5.5〜6.5が目安です。尚、pH5.0以下では「根こぶ病」の発生が多くなるので注意。

肥料

キャベツは、肥沃な土を好みます。結球させるために、初期育成を促して外葉の展開を早めることが大切です。

葉を育てる野菜ですが、窒素だけでなくカリの吸収量も多く、結球期に入ると急増します。

肥料には「ボカシ肥」や「マイガーデンベジフル」のようなバランスのとれた配合肥料がオススメです。

尚、肥料が多すぎると生長は早くなりますが、外葉ばかりが大きくなって甘さが出なくなるで注意。

植え付け

キャベツ苗の定植時期
畑にキャベツ苗の定植

本葉5〜6枚の頃が、定植の適期です。株間30〜45cmほどで、畑に定植します。

定植の前にポットごと水につけて吸水させておくか、定植後たっぷりと水をやります。

植えた苗がしおれてしまわないように、炎天下の日中は避け、日差しが和らぐ夕方などに植え付けます。

密植栽培

キャベツの株間を広くとって育てると、大きく生長しそうな気がしますが、逆に生育が遅くなり結球も遅れがちで葉が固くなってしまいます。

キャベツは他の株との共生を好む野菜なので、株間30cmほどで密植栽培することで、株どうしがお互いに助け合って生育が促進されるという特徴があります。

連作障害・コンパニオンプランツ

キャベツは、連作障害を避けるために、同じ場所での栽培間隔を2〜3年あけるようにします。

また、アブラナ科野菜のキャベツには、「モンシロチョウ」や「コナガ」の幼虫が寄生して葉を食害します。

そこで「コンパニオンプランツ」として、これらが嫌うキク科の野菜(シュンギク、レタスなど)を近くに植えることで、害虫がつくのを防ぐ効果があります。

防虫ネットを掛ける

キャベツの若苗に防虫ネット

定植したら、アオムシや芯食い虫などの害虫を防ぐためにトンネルに防虫ネット/寒冷紗を掛けておきます。

特に夏まき、秋まきでは、害虫がつきやすいので要注意。葉の中心の柔らかい茎を食べる「芯食い虫」、外葉を食べる「アオムシ」や「ヨトウムシ」は、見つけたら随時ピンセットでつまみ出しておきましょう。

また、定植後、株まわりに堆肥や腐葉土でマルチをすると、ヨトウムシの卵を食べてくれるクモ類を呼ぶ効果があります。

追肥・土寄せ

キャベツの追肥

外葉を十分に生長させると品質が向上するため、追肥して外葉をしっかりと育てます

定植から2週間後、本葉7〜8枚が出た頃に追肥を行います。

また、この時には茎も伸びてきているので、根元に土寄せして株を安定させておきます。

結球し始める

キャベツの結球が始まる
キャベツの結球

株が大きくなると、少しずつ中心が巻き始めます。

尚、肥大充実期に土壌が過湿になると「裂球」してしまうため注意。逆に乾燥すると小玉になってしまいます。

収穫

収穫時期のキャベツ
根元を切ってキャベツの収穫
キャベツの収穫

球が肥大した頃、手でギュッと押さえてみて、固く締まっていたら収穫時期です。

外葉を広げて球を少し傾け、株元を包丁で切って収穫します。

尚、球が小さくても、固く締まっていればそれ以上大きくならないので収穫してしまいます。

生理障害

裂球

キャベツは内側から外側に成長する野菜。

収穫適期を過ぎても生長し続けるため、収穫が遅れると、内側からの圧力に耐えられなくなり、裂球してしまいます。

また、結球期に土壌水分が多湿になっても、裂球の原因となります。

割れた部分が空気に触れると、酸化して味も落ち、腐りやすくなってしまうため、収穫適期を逃さないようにしましょう。

外葉が紫色(赤色)になる

キャベツの外葉の表面が紫色(赤色)になる場合があります。

これは、アブラナ科野菜に含まれる「アントシアン」という色素で、寒さに当たると紫色(赤色)になる現象が起きやすくなります。

外葉が紫色(赤色)になったキャベツ

色が変わるのは外気に直接当たる外葉だけで、1枚葉をむけば中は通常の緑色の状態です。

ちなみに、食べても問題はありませんが、見た目が悪いので売れにくくなります…

チャボ球

球が小型になるもの。

春採り栽培で大苗を早植えし、冬季の乾燥が激しいと発生します。

発生しやすい病害虫

キャベツに発生しやすい代表的な病害虫と、その対策・予防法をまとめています。

病気

萎黄病(いおうびょう)

葉の片側が葉脈に沿って網目状に黄化、やがて奇形化し、全体がしおれていきます。

⇛ 萎黄病の症状と対策・予防法

菌核病(きんかくびょう)

菌核病で白いカビに覆われたキャベツ

白い綿状のカビに覆われ、やがて表面にネズミの糞のような黒い塊(菌核)ができます。

⇛ 菌核病の症状と対策・予防法

黒腐病(くろぐされびょう)

葉の縁に黄色いV字型の黄斑ができます。

⇛ 黒腐病の症状と対策・予防法

黒斑病(こくはんびょう)

葉に淡褐色〜黒色の病斑ができます。

⇛ 黒斑病の症状と対策・予防法

軟腐病(なんぷびょう)

軟腐病で葉が腐ったキャベツ

結球が始まってから発生。

株の根元または表面の葉からベトベトした状態で腐り、独特の悪臭を放ちます。

⇛ 軟腐病の症状と対策・予防法

根こぶ病

茎葉がしおれては回復を繰り返し、根に大小のこぶができます。

⇛ 根こぶ病の症状と対策・予防法

べと病

葉に淡褐色の病斑ができ、裏面にすす状のカビが発生します。

⇛ べと病の症状と対策・予防法

害虫

アオムシ(モンシロチョウ)

アオムシ(モンシロチョウ)

緑色の細かい毛がうっすらと生えた小さなイモムシが、葉を食害します。

⇛ アオムシ(モンシロチョウ)の特徴と対策・予防法

コナガ

体長10mmほど、淡緑色の幼虫が葉を食害します。

⇛ コナガの特徴と対策・予防法

ダイコンハムシ(ダイコンサルハムシ)

ミズナを食害するダイコンハムシの幼虫

体長1cmに満たない、黒色の幼虫、成虫(丸い形をした甲虫)が、葉を食害します。

⇛ ダイコンハムシ(ダイコンサルハムシ)の特徴と対策・予防法

オオタバコガ

イモムシ状の幼虫が、蕾を食害します。

⇛ タバコガ類の特徴と対策・予防法

ナメクジ

新芽や若葉などの柔らかい葉を舐めるように食害します。

⇛ ナメクジの特徴と対策・予防法

ネキリムシ

ネキリムシ

体長4cmほどのイモムシ状の幼虫が、地ぎわで苗を噛み切ります。

⇛ ネキリムシの特徴と対策・予防法

ハイマダラノメイガ(芯食い虫)

イモムシ状の幼虫が生長点付近の若い芽や葉を食害します。

被害に遭って生長点を食べられた場合でも、出てきた「わき芽」を1つだけ残して育てることで、それが育って結球キャベツを収穫することが可能です。

⇛ メイガ類の特徴と対策・予防法

タマナギンウワバ(ヤガ類)

緑の体色をしたイモムシ状の幼虫が、葉を食害します。

⇛ ヤガ類の特徴と対策・予防法

ヨトウムシ

キャベツの葉を食害するヨトウムシ

イモムシ状の幼虫が葉を食害します。主にハスモンヨトウ。

⇛ ヨトウムシの特徴と対策・予防法

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