ミズナ(水菜)の栽培方法・育て方のコツ

ミズナ(水菜)の栽培方法・育て方のコツ

家庭菜園の初心者の方向けに、ミズナ(水菜)の栽培方法を写真とイラスト付きでまとめています。

ミズナ栽培の特徴、栽培時期、栽培手順・育て方のコツ対策など。

ミズナ(水菜)の病害虫ミズナ(水菜)の病気と害虫

ミズナ栽培の特徴

ミズナ(水菜)栽培の様子
種類科目好適土壌pH連作障害
ミズナアブラナ科6.0〜6.5あり:輪作年限1〜2年

ミズナ(水菜)は伝統的な京野菜のひとつで、キョウナ(京菜)とも呼ばれます。

みずみずしくてシャキシャキとした食感が好まれる野菜。

サラダなど生食用には葉や軸が柔らかい小株で収穫、鍋物や漬け物用にはシャキシャキ感が味わえる大株に育てます。

サラダなど小株採りには早生種、大株採りには中生種や晩生種が向いています。

栽培のポイント
  • 畑に直播きして間引きしながら育てる
  • サラダなど生食用には小株採り、鍋物や漬け物用には大株採り

ミブナ(壬生菜)も同様の栽培方法

同じく京野菜の「ミブナ(壬生菜)」はミズナの一種(変種)で、京都の壬生地区で栽培されていたもの。

京野菜のミブナ(壬生菜)

ミズナとミブナの大きな違いは葉形で、ミズナの切葉に対してミブナは丸葉。ミズナにはない香りと風味があります。

どちらも同様の栽培方法で育てられるので、一度お試しあれ。

ミズナの栽培時期

ミズナの栽培時期・栽培スケジュールは次のようになります。

ミズナ(水菜)の栽培時期・栽培スケジュール

9月頃に畑に直播きし、11月下旬頃より大きくなったものから収穫します。寒さに強いので、一般地なら3月下旬まで収穫可能です。(品種によっては周年栽培も可能です。)

上記は目安です。地域や品種により異なるので参考程度として下さい。

ミズナの栽培方法

ミズナの栽培方法は、次のような流れになります。

土作り

耕運機で耕して土作り作業

種蒔きまでに堆肥・石灰・元肥を入れて土作りを済ませておきます。

土壌酸度(pH)の目安は6.0〜6.5です。

ミズナ(水菜)は名前の通り水を好みますが、栽培後半は多湿を嫌うので、やや高畝にしておきます。

肥料

葉を収穫する野菜なので、生育初期から窒素を切らさないようにします。

肥料には、「ボカシ肥」や「マイガーデンベジフル」のようなバランスのとれた配合肥料がオススメです。

連作障害・コンパニオンプランツ

ミズナは連作障害を避けるために、同じ場所での栽培間隔を1〜2年あけるようにします。

また、一緒に植えることで良い影響を受ける「コンパニオンプランツ」には次のようなものがあります。

コンパニオンプランツ効果
シュンギク
レタス
独特の香りが、アブラナ科につく「モンシロチョウ」「コナガ」などの害虫を防除する
ニラニラの香りが、アブラナ科野菜につく害虫「ダイコンハムシ」を忌避する。
刈り取ったニラの葉を畝の上に敷くだけでも効果あり。
ダイコンハムシ対策に刈り取ったニラを畝に敷く
刈ったニラの葉を敷いてダイコンハムシを予防

種まき

種は畑に直播きします。

サラダなど生食用に小株採りをする場合は、条間20cmでまき溝をつけ、1〜2cm間隔で条播きにします。

鍋物や漬け物用に大株採りにする場合は、株間30cm〜40cmで1箇所に3〜4粒を点蒔きにします。

軽く覆土をして鎮圧し、たっぷりと水をやります。

育苗して植え付けも可能

ミズナは苗を育ててから植え替えすることもできます。

MEMO

ミズナは直播きだと害虫被害が多いので、保険に育苗しておくと安心です。

セルトレイ(128穴)に2〜3粒の種をまき、本葉2枚の頃に間引いて1本立ちにし、本葉4〜5枚になれば畑に定植します。

または、ポット(3号:9cmサイズ)に4〜5粒の種をまき、育つにつれて間引いて1本立ちにし、本葉6〜7枚の苗に仕上げて畑に定植します。

育苗日数発芽適温生育適温
約20日20〜25℃20℃前後
ミズナの育苗管理

防虫ネットを掛ける

苗が小さいうちは害虫がつきやすいので、発芽すぐ(または種まき直後)に防虫ネットまたは寒冷紗を掛けておくと安心です。

水菜・壬生菜に防虫ネットを掛ける

生育初期は水やりをしっかりと

ミズナは、生育初期は乾燥に弱いので、土が乾いていたら適時水やりを行います。

尚、生育後半は多湿に弱くなるので、水のやり過ぎに注意。

間引き

生長に合わせて間引きをし、大株は疎植、小株は密植気味に育てます。

ミズナ(水菜)の間引き

小株採りで条播きにした場合は、数回間引いて、最終株間を5cmほどにします。

大株採りで点蒔きにした場合は、本葉1〜2枚の頃に2株を残して間引き、草丈7〜8cmで1株に間引きます。

追肥・中耕

種まきから1ヶ月後を目安に追肥をします。

ミズナ(水菜)に追肥

条間/株間に肥料を施し、除草を兼ねて中耕しておきます。

収穫

大きくなったものから順次収穫していきます。

小株採りなら草丈15cmくらいが収穫の目安。

大株採りなら草丈30〜40cmくらいが収穫の目安です。

収穫は、手で株元をつかんで根から引き抜く、または、根元を切り取って収穫します。

大株採りの場合は、根元にハサミを入れて、株分けするように収穫することもできます。