
晴天の日中に葉が緑色のまま急にしおれる「青枯病(あおがれびょう)」。
その症状と発生原因、対策・予防法をまとめています。
青枯病の症状
病変が急速で、元気だった株が急にしおれ、青みを残したまま枯れてしまうのが名前の由来。
ナス科の野菜に多く発生する、細菌による土壌病害です。
天気のいい日中に、茎葉が水分を失ったようにしおれ、曇天や夜間には一時的に回復。これを繰り返しているうちに回復がなくなり、やがて枯れます。
茎を切ると繊維束が褐色で、そこから乳白色の液体がにじみ出ます(診断ポイント)。尚、この液体は細菌を含んでいるので要注意。
主な原因と伝染経路
細菌が根から感染します。
土壌中の細菌が、水やりや雨水によって運ばれ、害虫による食害の傷や土を耕したときにできる根の切り口から侵入します。
水はけの悪い土地で多発し、一度発生した土地は再発しやすい特徴があります。
青枯病の対策・予防法
対策
発病株は株ごと抜き取って焼却処分します。
また、病気が出た畑には病原菌が大量に存在しているため、土壌消毒を行って、病原菌の密度を低くすることが大切です。
予防法
高畝にするなど、水はけをよくする対策をとることが大切です。
連作を避け、連作が避けられない場合は、抵抗性のある台木に接いだ接木苗を栽培すると安心です。
また、コンパニオンプランツとしてニンニクやネギを一緒に植えることで、ネギ科植物の根に共生する拮抗菌が「青枯病」の病原菌を抑える効果があります。
病害虫の参考リンク