家庭菜園の初心者の方向けに、コマツナ(小松菜)の栽培方法を紹介します。
基本情報
コマツナ(小松菜)はアブラナ科の野菜で、漬け菜と呼ばれる結球しない葉菜類の代表種。東京の小松川地区で作られていたことが、名前の由来です。
栄養豊富で、アクが少なくて食べやすく、幅広い料理に使えます。また、暑さ・寒さにも強く、青ものの少ない時期にも短期間で栽培できるので、重宝します。
ほぼ一年中栽培することができますが、比較的冷涼な気候でよく育つので、栽培は春と秋が適しています。
種まきから収穫までの期間が短く、比較的容易に栽培できるので、初心者の方にもオススメ。
- 少しずつ時期をずらして計画的に栽培する
- 害虫がつきやすいので、種まき直後に防虫ネットを掛ける
栽培時期
コマツナ(小松菜)の栽培カレンダーです。
中間地を基本とした目安です。地域や品種によって時期に幅があります。
栽培しやすい時期は春と秋ですが、真夏は遮光/真冬は防寒対策することで、ほぼ一年中栽培することができます。
栽培方法
コマツナ(小松菜)の栽培は、次のような流れになります。
土作り
種まきまでに堆肥・石灰・元肥を入れて土作りを済ませておきます。
生育期間が短いので元肥を早めに施し、発芽したらすぐに十分吸肥できるようにしておきましょう。
土壌酸度(pH)の目安は5.5〜6.5です。
肥料
葉を収穫する野菜なので、生育初期から窒素を切らさないようにします。
肥料には、「ボカシ肥」や「マイガーデンベジフル」のようなバランスのとれた配合肥料がオススメです。
種まき
種は畑に直播きします。
条間15cmでまき溝をつけ、1cm間隔で条播きに。軽く覆土をして鎮圧し、たっぷりと水をやります。
防虫ネットを掛ける
コマツナは害虫がつきやすいので、種まき直後から防虫ネットをかけて対策します。
間引き
生育に応じて2回に分けて間引き、適切な株間に広げます。
1回目は発芽して双葉が展開したころ。厚まき部分を間引きます。
2回目は本葉2〜3枚のとき。株間を5cmになるように最終間引きを行います。
追肥
本葉3〜4枚の頃、追肥を施します。
条間にパラパラと肥料をまき、中耕を兼ねて株元に軽く土を寄せておきます。
真夏は遮光・真冬は防寒対策
葉菜類の中で耐暑・耐寒性の高いコマツナですが、比較的冷涼な気候でよく育ちます。
真夏は寒冷紗で遮光、真冬はビニールトンネルで防寒対策しておきましょう。
収穫
草丈が20〜25cmになれば収穫時期です。
ハサミで根元を切って収穫します。(または、手で株元を掴み、根ごと抜き取ります)
大株になりすぎると固くなり葉にアクが出てくるため、草丈30cmくらいまでには収穫してしまいましょう。
連作障害とコンパニオンプランツ
連作障害
同じ科の野菜を同じ場所で続けて栽培すると、土壌中の成分バランスが偏って、病気や生育不良になりやすくなる「連作障害」。
コマツナは連作障害を避けるために、同じ場所での栽培間隔を1〜2年あけるようにします。
コンパニオンプランツ
違う種類の野菜を混植することで、病害虫を抑えたり生長を助けるといった良い影響が出る「コンパニオンプランツ」。
コマツナと相性のいい野菜には次のようなものがあります。