タバコガ被害の特徴と対策・予防法

オオタバコガに食害されたトマト

トマトなどの果実に穴をあけて食害する「タバコガ」類。

タバコガ類による被害の特徴と、対策・予防法をまとめています。

タバコガ被害の特徴

タバコガ類(蛾の一種)の幼虫が、茎や果実に潜り込んで食害します。

幼虫は、体長20〜40mm、緑色から淡いオレンジ色をしたイモムシ状の幼虫。ナス科植物につくのが「タバコガ」で、幅広い植物につく「オオタバコガ」です。

6月〜8月頃、成虫が夜間に飛来して卵を産みつけ、孵化した幼虫が食害。

小さいうちは新芽や柔らかい葉を食べ、大きくなると茎や実に穴をあけて入り込みます。

タバコガ被害の様子

写真は順にトマト、ピーマン、ゴーヤが食害されている様子。

トマトに穴が空いている場合、中にオオタバコガが侵入して内部を食害しています。

タバコガ類の対策・予防法

対策

見つけしだい手で捕まえて駆除します。

被害を受けた果実は切り取り、中にいる幼虫を退治。中にいない場合は、新しい果実に入っている可能性があるので、周りの果実も注意して調べましょう。

薬剤散布で対処する場合、幼虫が果実の中に入ってからでは効果が劣るので、幼虫が若い時期に散布しましょう。

天然成分で有機農産物栽培(有機JAS)にも使える殺虫剤「STゼンターリ顆粒水和剤」が有効です。天然微生物(B.t.菌)が作る有効成分が、チョウ目害虫に効果をあらわします。

注意

農薬は「使用できる作物」が決められており、それ以外の作物には使用できません。農薬を購入・使用する前に適用作物を確認し、作物にあった薬剤を選びましょう。

農薬の参考リンク

また、茎葉の先端に産卵するので、卵を見つけたら潰すか葉ごと処分しておきましょう。

予防法

窒素過多の株は幼虫が育ちやすいので産卵されやすくなります。窒素過多にならないよう多肥は控えましょう。

株のまわりに支柱を立て、「防虫ネット」で全体を覆うことも有効です。これで成虫が産卵するのに飛来するのを防ぎます。