ヤガ|被害の特徴・生態と防除方法

ヤガ被害の特徴と対策・予防法

ヤガ」は、植物の葉や茎を食害して作物の生育を妨げる蛾の幼虫です。

本記事では、被害の特徴から生態、効果的な防除方法までを写真付きで解説します。

被害の特徴

体長35〜40mmほど、シャクトリムシのように歩く幼虫が、葉を食害します。

被害は夏〜秋に多く、個体数が少ないので大きな被害にはなりませんが、種類によっては大食のものもあり注意が必要です。

MEMO

カブラヤガ、タマナヤガなど、茎を食害するヤガ類の幼虫は一括して「ネキリムシ」とも呼ばれます。

MEMO

畑には似たイモムシが多いので、種類の特定にはこちらが参考になります。

生態

ヤガの種類は多く、アオイガ類(フタトガリコヤガ)、シタバガ類(ナカジロシタバ)、キンウワバ類(タマナギンウワバキクキンウワバ)など、その種類は1000種類を超えます。幼虫の体の模様も、斑点のあるものや筋のあるものなど様々。

種類によって生態は異なりますが、多くは年3〜5回の発生。

越冬形態も、卵、幼虫、蛹、繭、成虫と、種類によって異なります。

防除方法

対処法

幼虫は見つけしだい駆除します。

ヤガ類で登録されている薬剤はありません。

サツマイモ(かんしょ)に発生するナカジロシタバには「アースガーデン 葉を食べる虫退治」などが有効です。葉を食べる害虫に幅広く効果があり、スプレータイプで手軽に使うことができます。

キャベツに発生するタマナギンウワバには「ベニカS乳剤」などが有効です。ケムシ、アオムシなどチョウ目害虫に優れた効果があります。

注意

農薬は「使用できる作物」が決められており、それ以外の作物には使用できません。農薬を購入・使用する前に適用作物を確認し、作物にあった薬剤を選びましょう。

予防法

野菜を植え付けたあと、すぐに防虫ネットや寒冷紗でトンネル掛けをしておくことで、成虫の産卵を防ぎます。

防虫ネットでトンネル 被覆資材の種類とトンネルの掛け方
MEMO

植物の様子がおかしいと思っても、症状から見分けるのは難しいもの。

そんな場合は、写真から自動で病害虫診断してくれるサービスもあります。

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