ヨトウムシ被害の特徴と対策・予防法

ヨトウムシ

夜間に活動して葉を食害する、イモムシ状の幼虫「ヨトウムシ(夜盗虫)」。

ヨトウムシ被害の特徴と、対策・予防法をまとめています。

ヨトウムシ被害の特徴

ヨトウムシは、夜蛾の一種であるヨトウガの幼虫。(他にハスモンヨトウ、シロイチモジヨトウなど、数種類の夜蛾の幼虫を指します。)

幼虫の体色は、緑色や褐色、黒色など変化が多く、生長すると体調3〜5cmになります。

昼は株元や敷きわらの下に隠れ、夜間に活動して野菜の葉を食害します。

夜中に野菜を盗み食いすることから「ヨトウムシ = 夜盗虫」と呼ばれています。

ヨトウムシ被害の様子

写真は順に、キャベツの葉を食害する緑色のヨトウムシ、ニンジンの葉についたオレンジ色のヨトウムシ。

ハスモンヨトウ。最後の写真は体長5cm以上ある老齢幼虫。

ヨトウムシの対策・予防法

対策

昼間は地面浅くに潜んでいることが多いので、被害株の近くを軽く掘って探し、見つけたら手で捕まえて駆除します。

ただ、隠れて見つけにくいので、孵化直後、葉裏に群棲しているときに防除するのが最良です。

また、天然成分で有機農産物栽培(有機JAS)にも使える殺虫剤「STゼンターリ顆粒水和剤」も有効です。天然微生物(B.t.菌)が作る有効成分が、チョウ目害虫に効果をあらわします。

注意

農薬は「使用できる作物」が決められており、それ以外の作物には使用できません。農薬を購入・使用する前に適用作物を確認し、作物にあった薬剤を選びましょう。

農薬の参考リンク

中・老齢幼虫になるにしたがって薬剤の効果が小さくなるので、若齢幼虫のうちに防除することが大切です。

予防法

野菜を植え付けたあと、すぐに防虫ネットや寒冷紗でトンネル掛けをしておくことで、成虫の産卵を防ぎます。

被覆資材の種類とトンネルの掛け方被覆資材の種類とトンネルの掛け方

成虫は赤色に誘引される性質があるので、野菜の周りに赤いものを置かないようにしましょう。