アゲハチョウ|被害の特徴・生態と防除方法

キアゲハの幼虫

アゲハチョウ(幼虫)」は、植物の葉を食害して成長を妨げる害虫です。

本記事では、被害の特徴から生態、効果的な防除方法までを写真付きで解説します。

被害の特徴

アゲハチョウの幼虫が、葉を食害します。

集団で発生することは少ないですが、老齢幼虫になると体長5cmほどに大きくなるため、食害する量も多くなります。

写真は順に、アゲハチョウの若齢幼虫、セリ科の野菜につく「キアゲハ」、柑橘類につく「ナミアゲハ」の老齢幼虫。

アゲハチョウが発生しやすい野菜
MEMO

畑には似たイモムシが多いので、種類の特定にはこちらが参考になります。

生態

新芽に1つずつ産卵し、孵化した幼虫は植物の葉を食べて育ち、やがて蛹となり羽化して成虫(アゲハ蝶)になります。こうして年に3〜4回発生を繰り返します。

若い幼虫は鳥のフンのような形状をしていますが、脱皮を繰り返して姿を変えながら大きくなります。老齢幼虫になると体長4〜5cmもの大きさになります。

アオスジアゲハ、アゲハ、キアゲハ、ナミアゲハなど、種類によって体の模様や斑点などの特徴が異なります。

防除方法

対処法

体が大きいので見つけやすく、見つけしだい手で捕まえて駆除します。

薬剤では、天然成分で有機JAS規格(オーガニック栽培)にも使える殺虫剤「STゼンターリ顆粒水和剤」などが有効です。天然微生物(B.t.菌)が作る有効成分が、チョウ目害虫に効果をあらわします。

注意

農薬は「使用できる作物」が決められており、それ以外の作物には使用できません。農薬を購入・使用する前に適用作物を確認し、作物にあった薬剤を選びましょう。

予防法

野菜を植え付けたあと、すぐに防虫ネットや寒冷紗でトンネル掛けしておけば、産卵を防ぐことができます。

防虫ネットでトンネル 被覆資材の種類とトンネルの掛け方
MEMO

植物の様子がおかしいと思っても、症状から見分けるのは難しいもの。

そんな場合は、写真から自動で病害虫診断してくれるサービスもあります。

写真から病害虫診断ができるスマホアプリ 写真から病害虫診断ができるスマホアプリ