アブラムシの特徴と対策・予防法

集団攻撃と強い繁殖力、病気を招く吸汁性害虫の代表格「アブラムシ」。

アブラムシ被害の特徴と、対策・予防法をまとめています。

アブラムシの特徴

レタスの苗についたアブラムシ

害虫の代表的存在である「アブラムシ」。

体長1〜4mmの小さな虫で、種類により異なりますが、全般的に薄緑色や暗褐色のものが多いです。

風に乗って飛来し、葉裏や新芽、茎など、植物のあらゆる部位に集団で棲みつき、植物の汁液を吸います。新芽につくと芽が縮んだり葉が巻いたりと変形し、生育が妨げられます。

また、排泄物や脱皮殻で汚れ、そこに葉や果実が黒ずむ「すす病」が誘発されることもあります。

ウイルス病を媒介する

アブラムシは、ウイルスを媒介する厄介な虫でもあります。

病気の植物を吸汁する際、病原となるウイルスを体内に取り込み、他の健康な植物に移動して吸汁することで、ウイルス病やモザイク病などの病原菌を伝播します。

病斑が出た葉にアブラムシが付いていたら、速やかに葉を切り取って処分するようにしましょう。

⇛ ウイルス・モザイク病の症状と対策・予防法

アブラムシ被害の様子

写真は順番に、ピーマンレタスミブナの苗に寄生しているアブラムシ。

ピーマンに寄生したアブラムシ
レタスに寄生したアブラムシ
ミブナに寄生したアブラムシ

トウモロコシについているムギクビレアブラムシ。

トウモロコシについているムギクビレアブラムシ

繁殖力の強さのヒミツは単為生殖にある

気付いた時には野菜の葉や茎に群れでびっしりとアブラムシが…

その驚異の繁殖力は、卵を生まずに仲間を増やす「単為生殖」にあります。

春から夏にかけて、アブラムシは雌しか存在しません。雌は体内でクローンを作り、毎日数匹、自分と同じ形をした幼虫を産み、幼虫はわずか10日ほどで成虫になります。この驚きの増殖スピードでどんどん数を増やしていきます。

群れが大きくなりすぎたり、吸汁する植物が弱ったりして生活環境が悪化すると、翅(はね)の生えた雌成虫が出現し、空中を飛んで新しい餌場へ引っ越し、そこでまた増殖を繰り返します。

秋になると雄のアブラムシが出現し、雌と交尾して産卵し卵で越冬、春に雌のアブラムシが生まれて繁殖するという生態です。(暖地では雄は出現せず、単為生殖しながら越冬)

アブラムシの対策・予防法

対策

アブラムシの対処法は、見つけたらすぐに潰してしまうのが確実です。

私は、天然物(ヤシ油)由来の成分で有機農産物栽培(有機JAS)にも使える殺虫殺菌剤「アーリーセーフ」を使っています。300倍に薄めて散布するのですが、そこそこ効果はあると思います。

酢溶液やフノリ液、濃い牛乳の散布など、農薬を使わない民間対処法も数多くあります。

予防法

繁殖力が強いため、何よりも最初の飛来を防ぐのが肝心です。

アブラムシの予防に銀色の光反射テープを張る

ソルゴーやムギなどを周囲に植えて防風壁を作ったり、反射光を嫌う性質を利用して、シルバーマルチを敷く/銀色の光反射テープを張るのも有効です。

他には、アブラムシを食べる益虫のテントウムシを引き寄せる「ヒマワリ」などを畑に植えている所もあるようです。

また、植物が窒素過剰の状態だと、アブラムシが発生しやすくなります。窒素分を大量に吸収した葉の中には、アブラムシが必要とするアミノ酸が作られ、これはアブラムシの共生微生物に必要なものです。