
ジャガイモなどの表面にかさぶたのような病斑が現れる「そうか病」。これは細菌(放線菌)による土壌伝染病です。
本記事では、症状の見分け方から発生原因、効果的な防除方法までを写真付きで解説します。
被害症状

そうか病は、ジャガイモなどの根菜類の表面に「かさぶた」のような病斑ができるのが最大の特徴です。
初期段階では小さな斑点ですが、症状が進むとそれが拡大し、表面がコルク状に硬く変質します。複数の病斑が合体して大きなあばた状になることもあり、見た目が著しく損なわれます。
被害は主に「皮の表面」に留まるため、皮を厚く剥けば問題なく食べることができ、食味への影響もほとんどありません。しかし、見た目が悪くなるため、商品価値は致命的に低下してしまいます。
発生原因と伝染経路
病原菌は、「ストレプトマイセス属(Streptomyces)」という放線菌(細菌)の一種です。
この菌は土の中で数年から十数年も生き続けることができます。野菜の根や塊茎が成長する過程で、皮目(ひもく)と呼ばれる呼吸のための穴や、小さな傷口から侵入して感染します。
感染が広がる最大の要因は「土壌酸度(pH)」と「乾燥」です。
- 土壌酸度(pH): そうか病菌はアルカリ性を好みます。pH 5.2を超えると活動を始め、pH 6.5以上になると爆発的に増殖します。
- 乾燥: 地温が20℃以上で土が乾燥していると菌が活発になります。
特に、春から初夏にかけて雨が少なく、石灰を撒きすぎてアルカリ性に傾いた畑では特に発生リスクが高まります。
防除方法
対処法
一度発病した畑では、菌が土に残っているため再び発生するリスクが高くなります。
次作の植え付け前に、土の殺菌・消毒ができる土壌殺菌剤「石原フロンサイド粉剤」などを施して菌密度を下げておきましょう。
予防法
栽培における注意
ジャガイモの場合、種イモ自体が感染源となることがあります。必ず植物防疫検査に合格した無病の種芋を選びましょう。
そうか病菌はアルカリ性の土壌を好みます。 特にジャガイモは酸性の土を好むため、むやみに石灰を撒かず、酸度を低めに保ちましょう。
また、乾燥土壌で感染しやすくなるため、根やイモが太り始める時期(肥大期)に適度な水やりを行い、土を乾燥させないことが防除につながります。
米ぬかの施用
「米ぬか」を土にすき込むと、そうか病菌と対抗する「拮抗的な放線菌」が増殖し、そうか病を抑制します。(参考情報)
施用量の目安は1㎡あたり300g。植え付けの3週間前に、土に混ぜてよく耕しておきましょう。
輪作・混植
そうか病は「連作障害」の一種なので、同じ場所での連作は避けましょう。 また、菌を減らす効果のある作物との「輪作」や「混植」も非常に効果的です。


