![カボチャ苗についているウリハムシ](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2019/09/leaf-beatle.jpg)
「ウリハムシ」は、ウリ科の作物を中心に葉や茎を食害して生育を妨げる小型の甲虫です。
本記事では、被害の特徴から生態、効果的な防除方法までを写真付きで解説します。
被害の特徴
「ハムシ類」の中で、キュウリなどのウリ科植物につくのがウリハムシです。(ウリバエとも呼ばれます。)
![ダイコンハムシ(ダイコンサルハムシ)の成虫](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2019/09/leaf-beatles-160x160.jpg)
成虫は葉脈を残して葉を円弧状に食害し、葉を穴だらけにします。ひどい場合は、葉が網目状になります。
成虫による被害は、植物体が大きくなればそれほど問題はありませんが、幼苗期の食害は生育が抑制され、ひどい場合は植え替えが必要になります、
幼虫は根を食害するので、生育初期には株が弱ったり、枯れたりします。
![キュウリの果実を食害するウリハムシ](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2019/09/leaf-beatle_cucumber02.jpg)
![カボチャの若苗を食害するウリハムシ](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2023/08/pumpkin-leafbeatle.jpg)
![スイカの葉についているウリハムシ](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2019/12/watermelon-leafbeatle.jpg)
![ズッキーニの葉についているウリハムシ](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2019/09/leaf-beatle_zucchini.jpg)
生態
ウリハムシの成虫は、体長7〜8mmで茶色の甲虫です。
本州では年1回の発生。
成虫は落葉の下や樹皮の下で越冬し、4〜5月になると活動します。
ちょうどウリ科野菜の植え付け時期と重なるため、幼苗が被害に遭いやすい。
成虫は5〜7月頃に、ウリ科植物の株元の地中に産卵。成長して羽化した新成虫は7〜8月に発生します。
秋キュウリを育てる時期と重なるため、注意が必要。
防除方法
対処法
成虫は見つけしだい手で捕まえて駆除します。
しかし、成虫はすぐに飛んで逃げてしまうため、数が多い場合は薬剤散布が効果的です。
有効な薬剤(農薬)
薬剤防除に有効な農薬には、次のようなものがあります。
「マラソン乳剤」は、広範囲の作物に使用でき、幅広い害虫に効果のある代表的な園芸用殺虫剤です。
また、苗の植え付け時に「サンケイダイアジノン粒剤3」を土に混和させておくことで、ウリハムシの幼虫を退治することができます。
予防法
予防法としては、繁殖力が強いため、何よりも最初の飛来を防ぐのが肝心です。
![防虫対策に銀色の光反射テープを張る](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2019/09/silver_tape.jpg)
成虫は反射光を嫌うので、シルバーマルチを敷いたり、銀色の光反射テープを周囲に張ったりすると効果的です。
![マルチシートを張った畝](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2018/04/IMG_0961-160x160.jpg)
また、幼苗の頃に被害にあうと初期生育が悪くなってしまうため、生育初期は苗一つ一つを「あんどん」で囲ったり、「ホットキャップ(苗ドーム)」を被せておくと安心です。
![肥料の空袋であんどん](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2024/05/andonn.jpg)
また、ウリハムシの成虫は「ネギ」の香りを嫌うので、刻んだネギを株元に置いておくと、忌避効果が得られます。