ソラマメ(そら豆)の栽培方法・育て方のコツ

ソラマメ(そら豆)の栽培方法・育て方のコツ

家庭菜園の初心者の方向けに、ソラマメ(そら豆)の栽培方法を写真とイラスト付きでまとめています。

ソラマメ栽培の特徴、栽培時期、栽培手順・育て方のコツ、発生しやすい病害虫と対策など。

ソラマメ栽培の特徴

ソラマメ(そら豆)栽培の様子
種類科目好適土壌pH連作障害
ソラマメマメ科6.0〜6.5あり:輪作年限4〜5年

豆のサヤが空に向かってまっすぐ上に伸びることから、その名で呼ばれるソラマメ(空豆)。

栽培期間の長い野菜なので、冬越しの寒さ対策のほか、適期の追肥をきちんと施すことが大切です。

ソラマメは旬の期間が短く、鮮度が落ちるのも早い作物ですが、それだけにタイミングよく収穫した新鮮なものは別格の美味しさです。

栽培のポイント
  • 連作は避け、マメ科の作物を植えていないところに定植する
  • 開花後は寒さに弱いので、適期の種まきを行う
  • ウイルス病にかかりやすいので、アブラムシ防除を心掛ける

ソラマメの栽培時期

ソラマメの栽培時期・栽培スケジュールは次のようになります。

秋に種をまいて育てた苗は畑で冬越しさせ、春に収穫することができます。

ソラマメ(そら豆)の栽培時期・栽培スケジュール

上記は目安です。地域や品種により異なるので参考程度として下さい。

MEMO

ソラマメは本葉5枚までの幼苗時は寒さに強いですが、大きく育つと耐寒性が弱くなります

越冬時には寒さに強い適度な大きさの苗であることが重要なので、無理な早まきはせず、地域での種まき適期に従いましょう

ソラマメの栽培方法

ソラマメの栽培方法は、次のような流れになります。

種まき・育苗

畑に種を直播きすることもできます(直播きの場合)が、ソラマメは豆類の中でも特に播種後の鳥害が多いため、育苗して植え付ける方が安心です。

ポット(3号:9cmサイズ)に1粒ずつ種をまきます。(セルトレイなら72穴を使用)

このとき、黒いすじの入った「おはぐろ」と呼ばれる部分を斜め下に向け、立てるように押し込んで種をまきます。

MEMO

おはぐろの部分から根と芽が伸長してくるため、この部分を下に向けて、マメの尻が少し見える程度に浅く種まきします。

最終的に、本葉2〜3枚の苗に仕上げます。

育苗日数発芽適温生育適温
20日前後20℃前後16〜20℃
ソラマメの育苗管理

土作り

耕運機で耕して土作り作業

植え付けの3週間前に堆肥を、2週間前に石灰を入れて耕しておきます。

pHは6.0〜6.5が目安です。

その後、種まきの1週間前に元肥を入れ、株間40〜50cmを確保して畝を立てます。

肥料

マメ科の植物の根には、空気中の窒素を固定する根粒菌が共生していて、自ら栄養分を作り出します。(根に形成された粒が、根粒菌のコロニー)

マメ科の根に付いている根粒菌

そのため、マメ科の植物には窒素肥料を控えめにします。多すぎると実つきが悪くなってしまうので注意しましょう。

注意

ソラマメは元肥が多すぎるとアブラムシが付きやすくなります。

肥料には、「ボカシ肥」や「マイガーデンベジフル」のようなバランスのとれた配合肥料がオススメです。

連作障害

ソラマメは連作に弱いので、同じ場所での栽培間隔を4〜5年あけるようにします。

また、ソラマメには、マメ科の根に付く根粒菌が空気中の窒素を固定して土壌を肥沃にし、菌根菌がリン酸分などの養分を吸収しやすくする効果があるため、コンパニオンプランツとしての利用もオススメです。

植え付け

ソラマメの苗の植え付け適期

本葉2〜3枚の頃が、定植の適期です。

株間40〜50cmで畑に植え付けます。

直播きの場合

ソラマメは畑に直播きすることも可能です。

直播きする場合は、株間40〜50cmで1ヶ所に2粒ずつ、ポットに種を撒くのと同様に、おはぐろを下に向けて浅めに種をまきます。

種まき直後は、カラスやハトが豆や芽を食べてしまうことが多いので、本葉が出るまで「不織布」などをベタ掛けしておきましょう。

発芽したら間引いて、1箇所に1株にします。

防寒対策

ソラマメの防寒に籾殻と寒冷車を掛ける

霜が直接当たると傷みやすいので、1月から2月にかけての厳冬期には、トンネルに不織布や寒冷紗をかけておきます。

また、株元にもみ殻をまいておくと、防寒対策に加え乾燥を防ぐこともできてオススメです。

芽かき・土よせ・追肥

ソラマメの芽かき・土寄せ

茎が枝分かれしてきたら、成長の良い枝を5〜7本残し、他は摘み取ります。

放任しておくと倒れやすくなるので、分岐部が隠れるように株元に土寄せをしておきます。

ソラマメの株元へ土寄せ

成長の様子を見て、葉の色が落ちているようであれば、このタイミングで株間に追肥を施しておきましょう。

MEMO

以降も次々とわき芽が出てくるので、見つけたら摘み取るようにします。

支柱立て

春になり草丈が伸びてきたら、成長に合わせて株を囲うような形で支柱を立て、テープやひもを張って倒伏を防ぎます。

摘心

ソラマメの摘心

草丈が70cm〜80cm程になったら、茎の先端(成長点)を刈り取っておきます。こうすることで、養分が花や実に回るようになります。

ソラマメの摘心

また、春先になると枝先から群がるアブラムシの増殖を抑えることができ、倒伏防止にもなります。

MEMO

先端部分につく花は、実になっても収穫には至らないので、刈り取っても収量に影響はありません。

収穫

上を向いて開花・結実するソラマメですが、マメに養分が転流すると、サヤが下向きに垂れてきます。

そして、マメが十分に肥大すると背筋が黒褐色になって光沢が出始めます。これが収穫適期の目安です。

サヤを触って中のマメが膨らんでいることを確認したら、ハサミで切って収穫します。

尚、収穫後は鮮度が落ちやすいので、早めに調理して食べるようにしましょう。

MEMO

収穫後半になるとサヤの表面に褐色の斑点が出てきます。見た目は悪くなりますが、中のマメの味はコクがあって美味しい状態です。

発生しやすい病害虫

ソラマメに発生しやすい代表的な病害虫と、その対策・予防法をまとめています。

病気

赤色斑点病

ソラマメの葉に発生した赤色斑点病(チョコレート斑点病)

葉の表面・裏面、茎に赤褐色の斑点ができます。

斑点の内部は淡褐色でやや凹み、チョコレート色のドーナツ型の病斑となることで、チョコレート斑点病とも呼ばれます。

モザイク病

葉がモザイク模様となったり、株が萎縮することもあります。

原因ウイルスをアブラムシが媒介します。

⇛ ウイルス・モザイク病の症状と対策・予防法

その他の病気

褐斑病葉や茎に褐色の病斑ができます。
さび病葉や茎に赤褐色の盛り上がった斑点ができます。

害虫

アブラムシ

次の種類のアブラムシが、新芽や茎葉、サヤに群がって吸汁加害します。

  • マメアブラムシ・・・体長1.5〜2mm、薄らと白い粉で覆われた黒い虫
  • ソラマメヒゲナガアブラムシ・・・体長3〜4mm、濃緑色の虫

モザイク病のウイルスを媒介するため、注意が必要。

⇛ アブラムシ被害の特徴と対策・予防法

ナモグリバエ

体長3mmほどの乳白色の幼虫が葉肉の中から葉を食害し、葉の表面に絵を描いたような白い筋状の食痕を残します。

⇛ ハモグリバエ被害の特徴と対策・予防法

その他の害虫

ミナミキイロアザミウマ葉に体長1〜2mmの小さな成虫や幼虫が寄生し、吸汁加害します。