カメムシ被害の特徴と対策・予防法

インゲンに寄生するカメムシ

植物の葉茎や果実を吸汁する害虫「カメムシ」。

カメムシ被害の特徴と、対策・予防法をまとめています。

カメムシ被害の特徴

カメムシが発生しやすい野菜
インゲン エダマメ オクラ ジャガイモ トマト ナス ニンジン ピーマン・トウガラシ類 食用ホオズキ

六角形に近い形をした緑色や褐色の昆虫「カメムシ」。

家屋の中にもよく飛んできて、触ると悪臭を出し、へクサムシなどとも呼ばれます。種類は多く、日本だけでも約1000種類以上にのぼります。

カメムシは、群がるように植物のあらゆるところに針状の口を挿して吸汁します。

新芽や花が寄生されると縮んだり奇形となって生育が妨げられます。果実が寄生されると被害を受けた果肉部がスポンジ状になり、そこから腐ってきたり成長が止まり奇形となったりします。

カメムシ被害の様子

この写真は、カメムシ被害に遭ったミニトマト。

吸汁されたトマトは見た目が透けたようになり、中身がスポンジ状で触ると柔らかくなっています。また、カメムシのイヤな臭いが付いているので、食べれたものじゃありません。

写真は順にアオクサカメムシ、ホオズキカメムシ。

これはアオクサカメムシの幼虫。(幼虫の頃は黒く、白い斑点模様があります。)

ナスについたアオクサカメムシの幼虫

カメムシの対策・予防法

対策

カメムシは移動性があるため、薬剤の散布時期を逃しやすく対処が困難です。

幼虫や成虫を見つけたらすぐに駆除することが大切。強くつかむと悪臭を放つので、ガムテームなど粘着性のものでくっつけると捕りやすいです。

数が多い場合は捕殺では間に合わないので、薬剤を散布するのがいいです。

農薬(殺虫剤)を使う場合は、「ベニカ水溶剤」などが有効です。浸透移行性で効果の持続期間が長いため、害虫の防除薬として適しています。

注意

農薬は「使用できる作物」が決められており、それ以外の作物には使用できません。農薬を購入・使用する前に適用作物を確認し、作物にあった薬剤を選びましょう。

農薬の参考リンク

予防法

草丈が低いものであれば、防虫ネットを被せておくと防ぐことができます。

被覆資材の種類とトンネルの掛け方被覆資材の種類とトンネルの掛け方

また、周辺の雑草や落ち葉など、成虫が越冬できる場所を作らないよう、こまめに処理することが大切です。