![メイガ被害の症状と対処・予防法](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2023/11/pyralid.jpg)
イモムシ状の幼虫が、葉を巻いて食害したり、果実に入り込んで食害する「メイガ」類。
その被害症状と生態、対策・予防法をまとめています。
症状と被害
メイガ類(蛾の一種)の幼虫が植物を食害します。
種類が多く、葉を折り合わせて葉の表面を食害するものや、野菜の葉を食害し芯止まりなどの被害を与えたり、果実に入り込んで食害するものなど多様。
果実や野菜の芯を食べるものは、シンクイムシ(芯喰い虫)とも呼ばれます。
アワノメイガ
トウモロコシの天敵とも言える「アワノメイガ」。
![トウモロコシを食害するアワノメイガ](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2023/11/cornborer_600.jpg)
![トウモロコシの茎の中を食害するアワノメイガ](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2020/06/corn_meiga01.jpg)
黄白色の幼虫が、茎や果実に潜り込んで実などを食害します。
ウリノメイガ(ワタヘリクロノメイガ)
![ウリ科野菜を食害するウリノメイガ](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2023/11/urinomeiga.jpg)
ウリ科の野菜に発生。
緑色の幼虫が葉や果実を食害。中・老齢幼虫になると、葉を綴りあわせて丸め、その中に潜んで葉を食害します。
シロイチモジマダラメイガ
エダマメに必ずというほど発生する「シロイチモジマダラメイガ」。
![枝豆のさやに虫が入っている証拠の穴](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2019/09/pyralid_soybeans01.jpg)
![枝豆の中に入って食害するシロイチモジマダラメイガ](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2023/11/pyralid.jpg)
幼虫がさやに潜り込んで豆(子実)を食害します。
アズキノメイガ(フキノメイガ)
![アズキノメイガに食害されたインゲン](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2019/12/greenbeans_meiga.jpg)
幼虫が茎やサヤに潜り込んで食害します。
アズキ、インゲンマメで発生が多く、他にオクラやナスも加害します。
ワタノメイガ
オクラの葉につく「ワタノメイガ」。
![ワタノメイガにオクラの葉が丸められた](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2020/07/watanomeiga_okra02.jpg)
![オクラの葉を食害するワタノメイガ](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2020/07/watanomeiga_okra03.jpg)
蜘蛛の糸のような粘着性のもので、葉を綴りあわせて丸め、中に潜んで葉を食害します。
ハイマダラノメイガ
アブラナ科野菜に発生。成長点付近の葉を食害するので、生育が極端に悪くなることがあります。
幼虫は「ダイコンシンクイムシ」とも呼ばれます。
ベニフキノメイガ
![ベニフキノメイガがシソの葉を糸でつづり食害している](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2020/07/meiga02_perilla.jpg)
シソやハーブ類に発生。
葉や枝を糸でつづり合わせて食害します。
シロオビノメイガ
ヒユ科植物、ホウレンソウに発生。
淡緑色の幼虫が葉裏に寄生し、表面だけを薄く残して葉肉を食害します。
畑には他にもよく似たイモムシがたくさんいます。種類を特定するのに、コチラが参考になります。
生態
種類が多く、生態も様々。
一般的には4月〜10月にかけて年3〜5回の発生。加害場所などで幼虫や蛹の状態で越冬します。
葉裏の葉脈付近に1個ずつ産卵し、孵化した幼虫は葉肉内や葉の上で食害します。
防除方法
対処法
幼虫が茎や果実に入ってしまうと駆除するのは難しく、被害を確認したら早めにその部分ごと切り取ります。
農薬(殺虫剤)を使う場合は、種類に応じて次のようなものがあります。
ウリノメイガには、天然成分で有機JAS規格(オーガニック栽培)にも使える殺虫剤「STゼンターリ顆粒水和剤」などが有効です。天然微生物(B.t.菌)が作る有効成分が、チョウ目害虫に効果をあらわします。
シロイチモジマダラメイガには、「スミチオン乳剤」などが有効です。散布型で使い易く、広範囲の害虫に効くため、1本あれば何かと便利です。
ハイマダラノメイガやアズキノメイガ(フキノメイガ)には、チョウ目害虫に優れた効果がある「ベニカS乳剤」などが有効です。速効性と持続性があり、害虫を効果的に退治します。
アワノメイガについては、別ページにまとめています。
![トウモロコシの子実を食害するアワノメイガ](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2023/11/cornborer-160x160.jpg)
予防法
種蒔きや定植後から収穫まで、防虫ネットをトンネル掛けして、成虫が飛来し産卵するのを防ぎます。
![防虫ネットでトンネル](https://ymmfarm.com/wp-content/uploads/2022/03/tunnel-top-160x160.jpg)
肥料過多や弱った株につきやすいので、施肥は適正量でしっかりとした株を育てましょう。
また、被害が多くなる前に収穫できるよう、早生品種を早めにまくのも1つです。