ジャガイモの病気と害虫

ジャガイモの病害虫

ジャガイモ栽培で発生しやすい病害虫。

それら症状の特徴と防除方法をまとめています。

ジャガイモの栽培方法・育て方のコツ ジャガイモの栽培方法・育て方のコツ

病気

ジャガイモに発生しやすい代表的な病気。

疫病(えきびょう)

ジャガイモの疫病

葉に灰褐色で大型の病斑が現れ、葉裏には霧状の白いカビが発生します。

イモにも感染し、患部は褐色に腐敗します。

注意

疫病は生育後半に発生して急速に広がり、イモの肥大・貯蔵性を著しく妨げるので、早めに発見・防除しましょう。秋雨の頃によく発生します。また、同じナス科のトマトにも伝染するので注意。

ソウカ病

放線菌(細菌)による病気で、イモの表皮にかさぶた状の病斑ができ、イモの肌がでこぼこになます。

ジャガイモに発生した「そうか病」

アルカリ性の土壌で発生しやすいので、石灰の入れすぎに注意。(pH7以上だとほぼ発生します。)

予防するには、土の殺菌・消毒ができる土壌殺菌剤「石原フロンサイド粉剤」を植え付け前に施しておきます。

ウイルス・モザイク病

ウイルスによる病気で、葉にモザイク状の模様や”えそ斑”を生じたり、葉が縮れて小さい、葉色が薄い、などの症状が現れます。

ウイルス病は感染すると治療する方法がありません。種芋の時点で既にウイルスを持っている場合が多いので、無病の種芋を使うことが大切です。

また、アブラムシがウイルスを媒介して、他のジャガイモ株だけでなく、他の野菜にも感染する場合があるので、早めに抜き取って焼却処分すること。

その他の病気

青枯病葉が黄変することなく、急速にしおれて枯れます。
黒あし病地ぎわの茎が黒色に腐敗し、イモ表面も黒褐色になって腐敗します。
半身萎凋病株の片側の葉が黄化してしおれ、範囲が拡大して枯れます。

害虫

ジャガイモに発生しやすい代表的な害虫。

アブラムシ

葉に群棲するワタアブラムシ

体長1〜4mmの小さな虫が集団で棲みつき、吸汁加害します。

モザイク病のウイルスを媒介するため、注意が必要。

ホオズキカメムシ

ホオズキカメムシ

成虫・幼虫ともに茎に群がって吸汁加害します。

被害株は成長が悪くなります。

ケラ

土中に潜む体長3〜5cmの茶色の虫が、イモを食害します。

種芋が被害に遭うと、芽が出ないこともあります。

テントウムシダマシ

益虫のテントウムシと違い、黒い斑点が28個と多いのは害虫のテントウムシダマシ(オオニジュウヤホシテントウ)。

成虫・幼虫ともに葉を食害します。

ネキリムシ

苗の茎を地ぎわで食いちぎるネキリムシ(ヤガ類(夜蛾)の幼虫)。

ジャガイモのイモに穴をあけて食害もします。

その他の害虫

ジャガイモシストセンチュウ根に寄生して養分吸収が阻害され、生育不良になります。
ネグサレセンチュウ根に寄生し、表皮に褐色の斑点が生じます。
サツマイモネコブセンチュウ根に寄生し、被害部にコブができます。
ヨトウムシ夜間にイモムシ状の幼虫が葉を食害します。主にシロイチモジヨトウ、ハスモンヨトウ。
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MEMO

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