
吸汁加害に加えウイルス病を媒介する害虫「アザミウマ」。
アザミウマ被害の特徴と、対策・予防法をまとめています。
アザミウマ被害の特徴
「スリップス」とも呼ばれる害虫です。
体長1〜2mm、羽があり飛ぶ成虫や幼虫が、集団で植物の汁を吸って加害します。7月〜9月の高温期に多く発生します。
被害にあった花弁や葉は、傷がついてカスリ状に色が抜けます。ひどいと株全体に蔓延して枯れてしまうほどの被害になります。

また、種類によっては「黄化えそ病」のウイルスを媒介するため、注意が必要です。
アザミウマの対策・予防法
対策
花などに入り込む性質上、駆除するのは難しいです。
葉や新芽に症状が現れたら、こまめに摘み取っていくのが上策。
農薬(殺虫剤)を使う場合は、「ベニカ水溶剤」などが有効です。浸透移行性で効果の持続期間が長いため、害虫の防除薬として適しています。
農薬の参考リンク
予防法
発生源となる雑草の除草を徹底します。

成虫は反射光を嫌うので、シルバーマルチを敷いたり、銀色の光反射テープを周囲に張ったりするのも効果的です。
小さい虫なので、防虫ネットを使う場合は網目が0.5mm以下の細かい目合いの防虫ネットでないと防除できません。
また、アザミウマは青色に誘引される性質を利用して、青色の粘着板や粘着テープを株の周囲に設置すると効果的です。
他に、コンパニオンプランツとしてマメ科の緑肥作物「クリムソンクローバー」を一緒に植えることで、アザミウマをクリムソンクローバーが引き受けてくれ、天敵も呼び寄せてくれます。

アザミウマは花を好むので、周囲に花を植えつけるのも一つです。青色に誘引されるので、青い花を植えるとより効果が高まります。
病害虫の参考リンク