ラッキョウの栽培方法・育て方のコツ

ラッキョウの栽培方法・育て方のコツ

家庭菜園の初心者の方向けに、ラッキョウの栽培方法を紹介します。

基本情報

科目栽培スタート生育適温好適土壌pH連作障害
ヒガンバナ科種球(球根)18〜22℃5.5〜6.0連作可能

ラッキョウは、中国原産のヒガンバナ科(ネギ科)の野菜です。

独特の風味が人気で、ラッキョウ漬けの他、天ぷらや和え物などに利用できます。

ラッキョウは非常に丈夫で土壌の適用範囲も広く、やせ地でも十分育つため、栽培は簡単です。

若どりしたものはエシャレットとして食べられます。

MEMO

名前が似ているので混同しますが、エシャレットはラッキョウの若採り、エシャロットは小型玉ねぎの一種で別物です。

掘り上げたラッキョウを乾燥しておけば、次の栽培に使える種球になります。

栽培のポイント
  • 植え付けの仕方で球の大きさが変えられる
  • 生育期間が1年と長くかかるので、植える場所は慎重に選ぶ

栽培時期

ラッキョウの栽培カレンダーです。

ラッキョウの栽培時期・栽培カレンダー

中間地を基本とした目安です。地域や品種によって時期に幅があります。

9月頃に植え付けたら、収穫は翌年6月頃になります。

3月下旬、まだ葉が青いうちに若採りすると、エシャレットとして収穫することができます。

1年目に収穫しないでそのまま据え置き、2年目に掘り上げると、実の締まった小粒のラッキョウがたくさん収穫できます。

栽培方法

ラッキョウの栽培は、次のような流れになります。

種球の準備

ラッキョウの種球

ラッキョウの種球は、8月頃になると種苗店やホームセンターで販売されます。

夏に収穫し乾かしておいたものを種球として利用する場合は、小さいものや枯れているものを取り除き、大きくてハリのあるものを選びましょう。

土作り

耕運機で耕して土作り作業

ラッキョウは、日当たりと排水のいい場所を好みます。

植え付けまでに堆肥・石灰・元肥を入れて土作りを済ませておきます。

土壌酸度(pH)の目安は5.5〜6.0です。

肥料

ラッキョウはやせ地でも育つため、肥料はそれほど多く必要としません。(追肥で調整可能)

肥料には「ボカシ肥」や「マイガーデンベジフル」のようなバランスのとれた配合肥料がオススメです。

植え付け

種球を1球ずつばらして、枯れた皮を取り除きます。

ラッキョウの種球

ラッキョウは分けつして育つので株間は10〜15cmほどあけるようにし、1穴に1球ずつ、芽(尖った方)を上にして植え付けます。

1球植えだと数は少ないが大きい球がとれます。一穴に2〜3球ずつ植えると、小球を多く収穫できます。

覆土は5cmほど。植え付け後はたっぷりと水を与えます。

浅植えにすると分球が多く、小球になります。また、地表に出て光が入りやすくなり、球が緑化しやすくなります。

追肥

植え付けてから、収穫までに2回の追肥を行います。

1回目の追肥は、10月下旬頃。

秋の追肥は分球数を増やします。

2回目の追肥は、2月下旬〜3月上旬。

春の追肥は球の肥大を促進します。

ラッキョウへ追肥

それぞれ株元に追肥を施し、軽く中耕して土と混ぜます。

秋に咲くラッキョウの花

11月頃になると、薄紫色のキレイな花が咲きます。

ラッキョウの花

花はそのまま放置していても大きな影響はないので、観賞用に残して楽しむのも一つ。

とはいえ、栄養が花の生育に使われることで、球根の肥大が若干抑制されるため、球根を大きく育てたい場合は、早めに花を摘み取ってしまいましょう。

除草

冬前に種球の分けつがが始まります。

そこから出た細い葉が雑草に負けないよう、秋から冬にかけて除草を心掛けておきましょう。

土寄せ

3〜4月の盛んに育ってきた頃、株元に土寄せをします。

ラッキョウの土寄せ

根元に光が当たらないように、土寄せをして育てることで、緑化を防ぎ、白いラッキョウを収穫することができます。

また、土寄せしないと、丸球や長球など形の悪い球が増え、良球率が低くなります。

エシャレットの収穫(若どり)

3月下旬〜4月上旬、まだ葉が青いうちに若どりすると、エシャレットとして収穫することができます。

若採りラッキョウのエシャレット収穫

ラッキョウほど香りやクセが強くなく、沖縄の島ラッキョウのように生のままで食べられます。

収穫

6月〜7月頃、葉が枯れ始めたら収穫的期です。

スコップで周囲の土をほぐしたら、手で引き抜いて収穫します。

MEMO

ひとつの種球で8〜12個くらいのラッキョウが採れますが、ここで収穫せずにもう1年育てると、実の締まった小粒のラッキョウが30個以上収穫できます。

掘り上げたら1球ずつにばらして、葉と根を切り落とし、風通しの良い場所で乾燥させます。

収穫後に根と茎を切り落としたラッキョウ

尚、ラッキョウは収穫後に葉と根を切り取っても成長を続けるため、なるべく早く料理などに使いましょう。

自家製ラッキョウの甘酢漬け 自家製ラッキョウの甘酢漬けの簡単な作り方と必要材料
MEMO

収穫したラッキョウは、乾かして保存しておくことで、次の栽培の種球として使うことができます。

連作障害

同じ科の野菜を同じ場所で続けて栽培すると、土壌中の成分バランスが偏って、病気や生育不良になりやすくなる「連作障害」。

ラッキョウは連作障害が出にくいため、同じ場所での連作が可能です。

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