ネギ(白ネギ・長ネギ・根深ネギ)の栽培方法・育て方のコツ

ネギ(白ネギ・長ネギ・根深ネギ)の栽培方法・育て方のコツ

家庭菜園の初心者の方向けに、ネギ(白ネギ・長ネギ・根深ネギ)の栽培方法を紹介します。

基本情報

ネギ(白ネギ・長ネギ・根深ネギ)栽培の様子
科目栽培スタート生育適温好適土壌pH連作障害
ヒガンバナ科種、苗15〜20℃6.0〜6.5あり:1〜2年あける

ネギ(白ネギ・長ネギ・根深ネギ)は生長に合わせて土寄せすることで、葉鞘部を白く長く育てるのが特徴です。

ネギの根は酸素の要求量が大きいため、植え付けるときに土を盛りすぎると生育が悪くなるので注意。

地方ごとに多数の在来品種があるので、いろいろ食べ比べてみるのもオススメです。

栽培のポイント
  • 畑で苗を育てて、植え付けのときに半熟堆肥やワラを掛けて病害虫を予防する
  • 土寄せをしっかりして、軟白部分を長くする

栽培時期

ネギの栽培スケジュールです。

ネギ(白ネギ・長ネギ・根深ネギ)の栽培時期・栽培スケジュール

上記は目安です。地域や品種により異なるので参考程度として下さい。

春まきと秋まきができ、それぞれ畑に直播きして苗を作り、育った苗を植え替えて栽培します。

基本作型は春まき(春に種をまいて、夏に苗を植えつけ、冬に収穫)です。

ネギの種類(白ネギ・青ネギ)

野菜として栽培されるネギは、「白ネギ」と「青ネギ」に大別されます。

このページでは「白ネギ」の栽培について紹介しています。

白ネギ(長ネギ、根深ネギ)

白ネギ(長ネギ、根深ネギ)

茎を包んだ葉の部分である葉鞘が白く長いネギ。白い部分を食します。「下仁田ネギ」などが有名。

株元へ土を寄せて、葉鞘部を白く長く育てて収穫します。

青ネギ(葉ネギ、万能ネギ)

プランター栽培の葉ネギ

緑の部分が長く枝分かれしていて、葉の先まで食べられるネギ。刻んで薬味などとして食します。「九条ネギ」などが有名。

土寄せの必要がないので、プランターなどでも簡単に栽培できます。

似たものに「ワケギ(分葱)・アサツキ(浅葱)」もありますが、これらは球根から育てるもので青ネギとは別物です。

青ネギの栽培

苗の育て方は白ネギと同様。土寄せは行わないので浅めに植え付け、分けつして広がるので株間は10〜15cmと広めに。収穫は地ぎわで刈り取ればその後伸びてくる葉も繰り返し利用できます。

MEMO

ネギの種は短命で、常温保存で寿命1〜2年と言われています。そのため、古くなった種を利用するのは避けて新しい種を利用し、発芽を揃えることに努めましょう。

栽培方法

ネギの栽培は、次のような流れになります。

種まき・育苗

苗床を作る

ネギの種をまいて苗を育てるための、苗床を作ります。

あらかじめ石灰、元肥を入れて耕し、表面を平にならしておきます。(ネギは肥料焼けを起こしやすいので、元肥は少なめ。)

栽培する量が少量の場合は、プランターや育苗箱、セルトレイ(288穴)に培養土を入れて苗作りをすると手軽です。

種まき・管理

条間15cmでまき溝をつけ、1〜2cm間隔で条播きに。軽く覆土して鎮圧し、たっぷりと水をやります。

土が乾燥すると発芽率が悪くなるため、もみ殻をまいたり、不織布をベタ掛けしておきます。

発芽後は不織布を外し、混み合ったところを間引いて、最終的に株間3cmほどにしておきます。

種まきから1ヶ月後を目安に追肥を施し、草丈30〜40cmで鉛筆ほどの太さの苗に仕上げます。

育苗の手間を省くなら

苗の植え付け時期が近づくと、市販の苗が出回ります。

植え付ける本数が少ない場合は、育苗の手間が省けるので便利です。

MEMO

市販苗だと品種が限られてしまうため、好みの品種を育てたい場合は、種から育てましょう。

土作り(本畑準備)

ネギの苗を植え付けて育てるための、畑を準備します。

耕運機で耕して土作り作業

ネギは過湿に弱いので、水はけのいい場所を選びましょう。

苗の植え付けまでに土作りを済ませ、畝を立てておきます。(堆肥・元肥は定植の際に溝施肥にします。

MEMO

畝の中央に30cmの深さの植え溝を掘るので、水が溜まりやすい畑の場合は、溝が地面より低くならないよう40cmほどの高畝を立てておきます。「植え付け」「追肥・土寄せ」を参考に畝を立てて下さい。

酸性土壌を嫌うので、pH(酸度)調整をしっかりと行います。pHの目安は6.0〜6.5です。

肥料

肥料には、「ボカシ肥」や「マイガーデンベジフル」のようなバランスのとれた配合肥料がオススメです。

植え付け

苗の太さが鉛筆ほど、草丈30〜40cmが植え替えの目安です。

根を傷めないように移植ゴテで苗を掘り起こして、1本ずつに分けます。

畝の中央に深さ30cmほどの植え溝を掘り、溝に堆肥と肥料を入れて(肥料焼けしないように)土を被せます。クワで掘るとちょうど良い幅の植え溝ができます。

植え溝に株間5cm間隔で、1本ずつ壁に立てかけるように苗を置いていきます。

MEMO

ネギは寄せ植えした方が、お互いに助け合うために生育がよくなるので、株と株の間は5cmほどに狭めて密植にします。

白ネギを植え溝に植え付け

根が隠れ、株が倒れない程度に覆土します。(浅植えにする)

根元にはワラを敷いておきます。ワラを敷くことで適度な水分を維持し、また、通気が良くなることで病害虫を防ぐ効果があります。

追肥・土寄せ

成長に合わせて、計4回の土寄せと追肥を行います。

  • 1回目:植え付けから1ヶ月後に追肥・土寄せ
  • 2回目:1ヶ月後に追肥・土寄せ
  • 3回目:1ヶ月後に追肥・土寄せ
  • 4回目:収穫の30〜40日前に土寄せ(追肥なし
MEMO

白ネギは生長に合わせて土寄せすることで、葉鞘部が白く長くなります。土寄せをきっちり行って軟白部分を伸ばしていくことが、品質の高い長ネギを育てるポイント。

白ネギの土寄せの方法

ネギと反対側の畝の肩に追肥を施して、土と混ぜながら溝に土を入れ、分けつ部(葉が分岐するところ)の下まで土寄せします。

注意

ネギの分けつ部に土が入ると、生育が極端に悪くなったり、腐敗することがあるため、土寄せは常に分けつ部の4〜5cm下までにします。

以降、生長に合わせて計4回、同様に追肥と土寄せを行います。(4回目の土寄せは収穫の30〜40日前。追肥は不要です。)

MEMO

最後の土寄せが収穫から遡って30〜40日前なのは、ネギが完全軟白されるのに、土をかけてから30〜40日掛かるため。

また、ネギは雑草に弱いので、土寄せの際に限らず、こまめに除草してやりましょう。

ネギ坊主は摘み取る

ネギは、一定の大きさの苗が一定期間低温に当たると「とう立ち」する性質があります。そしてその後、気温が上がり、日が長くなるとネギ坊主が伸びてきて花を咲かせます。

ネギ坊主

春まき・夏植え栽培では寒さに遭うのが収穫期なので問題になりませんが、秋まき・春植え栽培では植える前の苗がすでに花芽を持っている可能性があるので、植え付けた苗からネギ坊主が伸びてきたらすぐに摘み取りましょう。

収穫

最後の土寄せから約1ヶ月後を目安に、太いものから順に収穫します。

MEMO

白ネギは、寒さに当ててから収穫すると甘みが増して美味しくなります。

ワラを入れたほうの盛り土を崩し、スコップを差し込んで掘り起したら、株元を手でつかんで抜き取ります。力任せに抜くと折れてしまうので気を付けましょう。

収穫後すぐに食べないときは、泥付きのまま新聞紙に包み、冷暗所で保存しておきます。

連作障害とコンパニオンプランツ

連作障害

同じ科の野菜を同じ場所で続けて栽培すると、土壌中の成分バランスが偏って、病気や生育不良になりやすくなる「連作障害」。

ネギは連作障害を避けるために、同じ場所での栽培間隔を1〜2年あけるようにします。

コンパニオンプランツ

違う種類の野菜を混植することで、病害虫を抑えたり生長を助けるといった良い影響が出る「コンパニオンプランツ」。

ネギの根には、土壌病害を抑える効果のある拮抗菌が共生しているため、コンパニオンプランツとしての利用もオススメです。

関連記事