
うちで余ったもみ殻を使って「もみ殻堆肥」を作ってみたので、その時に使った材料と作り方をメモしておきます。
もみ殻堆肥の材料

材料は次の通り。(この半分くらいでも大丈夫ですが、あまり量が少ないと発酵が進みません)
材料割合の考え方
上記材料は、次のような考えのもとで割合を決めています。
もみ殻だけでは窒素分が少ないため、発酵微生物が増殖できずなかなか発酵しません。
そこで、米ぬか、鶏糞を加えて窒素分を補います。(C/N比:20〜40に調整)
上記の割合だと、
⇛ C:40kg/N:1.48kg ⇛ C/N比:27.0
発酵促進剤
発酵を順調に進めたい/短期間で堆肥化させたい場合は、発酵促進剤を入れることで、発酵分解作用を早めることができます。
私の場合は、発酵促進剤(種菌)として、自家製の「米ぬかボカシ肥」を少量投入しています。
もみ殻堆肥の作り方
米ぬかと鶏糞を混ぜ合わせる
米ぬかと鶏糞をよく混ぜ合わせておきます。(種菌もここで入れておいた)

サンドイッチ状に積み重ねる
もみ殻と米ぬか・鶏糞をサンドイッチ状に積み込んでいきます。
最初にもみ殻を敷き詰めて。

その上に混ぜておいた米ぬか・鶏糞を振りかける。

またもみ殻を敷き詰めて。
その上に米ぬか・鶏糞を振りかける。
途中途中で全面に水をたっぷりかけ、

足で踏み固めていきます。

この繰り返しで、どんどん積み重ねていき、最後にたっぷりと水をかけます。(下から流れ出るくらい)

で、ブルーシート等で覆います。
その際、トンネル支柱を使って、雨が溜まらないように傾斜をつけておきます。

ブルーシートを被せてヒモで縛り、仕込み完了。

このまま発酵が進むのを待ちます。
1週間毎に切り返し
仕込みから3〜4日経つと、発酵によって熱を持ち始めます。(内部の温度は70度前後まで上がります。)
指を入れてみると、中がポカポカ温かい。

この状態では、内部では発酵が進んでいますが、表面では進んでいないため、切り返しを行います。(スコップで全体を混ぜて中と外を入れ替える)
最初の1ヶ月は週に1回ほど切り返しを行います。
その後は月に1回切り返して数ヶ月熟成
その後は、月に1回ほど切り返しを行い、最低でも夏場で4〜5ヶ月、冬場だと半年以上発酵させます。(完熟堆肥として利用する場合はさらに半年置き、1年ほど熟成させます。)
黒っぽくなってアンモニア臭がなくなれば、もみ殻堆肥として土作りに利用することができます。
冬場に仕込んで、4ヶ月後の様子。

7ヶ月後。だいぶ黒っぽくなってきました。

10ヶ月後。さらに色が濃くなりました。

もみ殻は形を残していますが、指で磨り潰せるような状態になれば完成です。

切り返しに手間が掛かりますが、米作りをしている関係で大量に出るもみ殻を有効活用できて万々歳。
うちは粘土質で水はけが悪い畑なので、できたもみ殻堆肥を土作りに投入して保水性・排水性の改善を図っています。
もみ殻を使いこなす
もみ殻は、日本に稲作がある限り毎年必ず生み出されてくる地域資源。
稲わらに比べ邪魔者扱いされることも多いのですが、もったいないのでもっと色々活用したい。そんな方はこの本がオススメです。
もみ殻堆肥の他にも、くん炭の作り方・活用法、もみ酢、土壌改良や育苗への活用法など、農家の知恵と工夫が満載。
