畑作業の大半は草むしりしてるんじゃないかと思うくらい手間のかかる雑草処理。
農薬を使うことなく、効率的に除草・防草したいと思い、太陽熱マルチ殺草処理を試してみました。
太陽熱マルチ殺草処理とは
太陽熱マルチ殺草処理とは、マルチというポリフィルムで地面を1ヶ月ほど覆い、太陽の熱で雑草の種を焼き殺してしまうというもの。
特に夏まきの葉物など、防虫ネットで密閉被覆するものは中の除草は現実的に難しいため、この殺草処理と組み合わせると効果的。
また、次のようなものにも有効で、太陽熱土壌消毒とも呼ばれます。
病気が出た畑の土の消毒、防草処理として広く利用されている技術で、「連作障害」を抑えることもできます。
中の温度は60℃近くになり、地表から10〜20cmほどの深さまで効果が期待できるとのこと。
太陽熱マルチ殺草処理の手順
太陽熱マルチ殺草処理を行うには、次のような手順になります。
- 元肥をすき込む
- 畝を立てて水を撒く
- 透明マルチを貼る
- 1ヶ月ほど放置
- マルチをはがしてそのまま利用
行うのは真夏の暑い時期で、梅雨の終わりからお盆あたりがベスト。秋冬野菜の植付けに備えるのが良いタイミングです。
消毒後に耕すと、地中深くの未消毒の土と混ざり効果が半減します。そのため、消毒前に畝立てと施肥をしておき、消毒後は耕さずにそのまま野菜を植えるようにします。
1.元肥をすき込む
まず、消毒後に作付けする野菜の元肥を撒いて鋤きこみます。
2.畝を立てて水を撒く
畝を立てて、水をたっぷりと散布して湿らせます。雨を待つのも良し。
3.透明マルチを貼る
透明マルチを張ります。
畝の表面を平らにならし、マルチを畝にピッタリ貼ること。
マルチには黒やシルバーなどありますが、太陽光を通す透明マルチが地温を上げる効果が高いです。
マルチシートの種類とマルチの張り方4.1ヶ月ほど放置
1ヶ月ほど放置します。
55℃以上の高温が続くと、大抵の病原菌や害虫、雑草の種が死滅します。
5.マルチをはがしてそのまま利用
消毒が終わったら、マルチをはがして、そのまま耕さずに種まきや植付けをします。
太陽熱マルチ殺草処理で効果があるのは地表から10〜20cmほどの深さまでなので、耕してしまうと、それより深くにある雑草の種や病原菌が地表に上がって効果半減します。
はじめに畝立てと施肥を済ませておくのは、このためです。
その後の様子
その後、太陽熱マルチ殺草処理を施した畝には、白菜や大根を植え、防虫ネットをして育てています。
植えた野菜は病気になることなく元気に育ち、雑草も全然生えてきません。
いつもなら、防虫ネットをしていようが、元からあった種から発芽した雑草の除草作業に追われていたので、非常に助かっています。
少なくても、防草処理としての効果はかなり高いと思うので、今後はできるだけ太陽熱マルチ殺草処理を取り入れていく予定です。