
うちはこれまでミドルクラスの炊飯器を使っていましたが、炊き上がりにいまひとつ満足できずにいました。
米農家として一番悔しいのは、せっかく育てた米が、炊飯器の性能によって「そこそこ」の味になってしまうこと。かといって、高価な高級炊飯器に買い換えるのも悩ましいところ。
「やはり土鍋か」と思いつつも、自宅がオール電化のためIH対応が必須条件です。そこで見つけたのが、HARIOの「フタがガラスのIH対応ご飯釜雪平」。
ご飯釜を使い始めて1週間経ったので、米農家として、また日々の食事作りを担当する主夫としての視点からレビューします。
良かったところ
炊飯器からご飯釜に変えて良かったところ。
- 【味】炊き上がりの食感が向上した
- 【価格】コストパフォーマンスが高い
- 【時間】炊飯時間が短く、調理と両立できる
【味】炊き上がりの食感が向上した

米農家として、やはり一番重要なのは「味」です。
このご飯釜で炊いたご飯は、以前の炊飯器と比べて粒感がしっかりし、もっちりとした食感になりました。味も炊飯器より明らかに美味しいです。
また、炊き上がったら鍋ごとダイニングテーブルに運び、「おひつ」のようにして各自でよそうスタイルに変更。炊きたてが食卓にあることで、子供も以前よりよくご飯を食べるようになりました。
【価格】コストパフォーマンスが高い

私が購入した時点で、実売価格は8,000円ほどでした。10万円越えが当たり前となった高級炊飯器と比べると、非常に導入しやすい価格帯です。
「炊飯器の味に満足はしていないが、大きな出費は避けたい」という場合の選択肢として、十分検討に値します。
【時間】炊飯時間が短く、調理と両立できる

このご飯釜には、炊飯器のようなタイマー予約や保温機能はありません。しかし、炊飯時間が短いというメリットがあります。
炊飯器の場合、スイッチを入れてから炊き上がるまで1時間近くかかることも珍しくありません。
このご飯釜は、火にかけてから炊き上がるまで約15分。その後、火を止めて15分蒸らすだけ。合計30分ほどで、炊きたてが完成します。(※浸水時間を除く)
残念なところ
ここが残念と思うところは一点だけ。
水分量の目盛りが見にくい!

慣れたら大体の場所がわかるようになりますが、もう少しなんとかならんものか。
IHキッチンでの「炊飯タイムライン」
買う前は「ご飯を炊くのにIHコンロが一口ふさがるのは不便ではないか?」と懸念していました。
しかし、実際に火を使う(IHコンロを占有する)のは15分だけ。 夕食準備の流れに組み込んでみると、調理の妨げにはなりませんでした。
参考までに、我が家のタイムラインを紹介します。
夕食準備の1時間前に、お米をといで、鍋身に移して浸水しておく。
ご飯釜をIHコンロにセットして点火。
10分ほどしてホイッスルが鳴ったら、タイマーであと3分に設定(途中、火加減の調節も不要)
ご飯を炊いている間に、野菜を切るなどの下ごしらえ。
タイマーでご飯釜の火が止まったら、ご飯釜を食卓へ移動。(ここから15分蒸らし)
空いたIHコンロで、炒め物や煮物などの「メイン調理」を開始。
メイン調理が終わる頃、ご飯もちょうど蒸らしが完了。配膳して「いただきます!」
このように、下ごしらえ中に「炊き上げ」、メイン調理中に「蒸らし」を行う流れにすれば、IHコンロが塞がって困ることはありませんでした。
まとめ
タイマー予約や保温機能が必須の方には、もちろん炊飯器が適しています。しかし、
- 今の炊飯器の炊き上がりに満足していない
- 高級炊飯器の価格に躊躇している
- オール電化(IH)で美味しいご飯を炊きたい
このように考える方にとって、「フタがガラスのIH対応ご飯釜雪平」は非常に合理的な選択肢の一つだと思います。
我が家では2025年のベストバイに輝きました。
【補足】直火の人はどっちがいい?
ハリオからは、直火(ガスコンロ)専用の「フタがガラスのご飯釜」(土鍋)も出ています。
もし自宅がガスコンロで、味を最大限に追求するのであれば、私はこちらの土鍋タイプをおすすめします。
- 高い蓄熱性:土鍋は一度温まると冷めにくく、火を止めた後も高温でじっくり蒸らせる
- 遠赤外線効果:お米の芯までゆっくり熱を通し、甘みやもっちり感を最大限に引き出す
- 底がラウンド形状:お米が対流しやすく、炊きムラがなく、ふっくらと炊き上がる
土鍋のサイズは「2~3合」と「1~2合」があります。
ただし、土鍋はずっしりと重く、割れ物であるという扱いにくさもあります。雪平は金属製で非常に軽く、洗うときや持ち運ぶときの負担が全く違います。「うっかり割ってしまう」という心配も少ないです。
扱いやすさという点では、「フタがガラスのIH対応ご飯釜雪平」に軍配があがります。



