タケノコの掘り方(図解と動画付き)

タケノコ掘り

タケノコ(筍・竹の子)の掘り方を紹介します。

京都山城の「ホリ」というタケノコ鍬を使った掘り方です。

タケノコ掘りの道具

タケノコ掘りに使う道具は、地方によって種類がいろいろありますが、うちでは「ホリ」と呼ばれている鍬(正式には、京のたけのこ鍬 山城型)を使っています。

タケノコ掘りの道具「ホリ」(京都山城地方のタケノコ鍬)

持ち手から刃先にかけて真っ直ぐの形状で、かなりの重量があるため、慣れていないと大変な重労働です。

一般的に使われているタケノコ鍬は、このようなタイプです。

竹の地下茎(根)が蔓延っている地面を掘るには、普通のクワやスコップでは力不足。(道具が軽すぎてかなりの労力が必要になります。)

タケノコ堀り専用の道具は自重で土を掘り込める肉厚の長刃が特徴で、重たいですがしっかり掘ることができます。

タケノコを何本も掘るなら、専用具は必須です。

タケノコの掘り方

タケノコの掘り方は、次のような流れになります。

まずは、タケノコを探します。

竹林

食べ頃のタケノコは、地面から先が出ているか出ていないかのもの。

慣れていないと探すのに一苦労ですが、こんな感じのものを狙います。

タケノコ探し

見つけたら、いよいよ道具を使ってタケノコを掘るのですが、まずはタケノコ掘りの概要から。

タケノコの掘り方

タケノコは、地中を四方八方に伸びている竹の地下茎(根)から生えています。

竹の地下茎からタケノコが生えている

タケノコ掘りは、タケノコの生えている根元側を掘り、根元にホリ(またはスコップ、クワ)を打ち込みます。根元が切れたら、テコの原理で掘り起こすという流れになります。

実際どんな感じか、まわりを掘ってみます。

周りを掘る - タケノコ掘り

掘り進めると、タケノコと地下茎の繋がった部分が見えてきました。この根元を切ります。

根元を切る - タケノコ掘り

写真ではつけ根の部分で切っていますが、本来はもう少し上で問題ありません。

掘り起こしたタケノコ

尚、ここではわかりやすいように周りを掘っていますが、本来は根元の当たりがついたら、すぐに突いて掘り起こします。でないと1本採るだけでヘトヘトに…

早朝に掘ると美味しい

タケノコは、夜の間に親竹から養分・水分を吸い上げ、朝を待って生長します。そのため、夜明け前に掘る「朝掘りタケノコ」は、一段と美味しいです。

ちなみに、一番美味しいタケノコは「朝掘り白子タケノコ」です。

朝掘り白子タケノコ

ほとんど土の中にある状態で掘り出すことで、日光を浴びることなく全体的に白いものを「白子タケノコ」と呼び、えぐみが少ないのが特徴。

また、地下茎が深く、地上まで障害物がない状態だと、真っ直ぐキレイな形で大きなサイズのタケノコになります。

タケノコ掘りの様子(動画)

もう少しイメージしやすいように、ホリを使ってタケノコを掘る様子を動画に収めました。

実際やってみると、根元を探し当てるのが難しく、無駄に掘ることに労力を使って大変なのですが…慣れるとこのように簡単に掘り上げることができるようになります。

と言っても、この掘り手は数十年のベテラン。私自身はまだまだなので経験あるのみです。

掘った後はすぐ茹でる

タケノコは土から掘り出した瞬間から、酸化によりエグ味が発生しアクが強くなっていきます。

掘ったタケノコは鮮度が落ちる前に、帰ってすぐに下茹でする必要があるため、タケノコ掘りは1日作業となります。

下茹でしたタケノコは、水につけて冷蔵庫に入れておけば1週間ほど保存可能。(水は毎日替えます。)

また、手間は掛かりますが、瓶詰めにしておけば1年ほど保存することができます。

タケノコ水煮の瓶詰め

ちなみに、タケノコの一番好きな食べ方はお刺身です。

刺身といっても、うちでは茹でてアク抜きしたものを冷やして、薄くスライスしたものです。

タケノコの刺身
MEMO

掘り立てすぐ(3時間以内)なら生のタケノコを刺身にして食べられるそうです。個人的には少し火を入れた方が美味しいと感じました。

わさび醤油につけて食べるのですが、タケノコのコリコリした食感と本来の風味が一番味わえる食べ方だと思います。

この食べ方は鮮度が命なので、掘ったタケノコをすぐに茹で、その日中または翌日までに食べるのがオススメです。

ぜひお試しあれ。

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