タマネギ(玉ねぎ)の栽培方法・育て方のコツ

タマネギ(玉ねぎ)の栽培

家庭菜園の初心者の方向けに、タマネギ(玉ねぎ)の栽培方法を写真とイラスト付きでまとめています。

タマネギ栽培の特徴、栽培時期、栽培手順・育て方のコツ、発生しやすい病害虫と対策など。

タマネギ栽培の特徴

種類 科目 好適土壌pH 連作障害
タマネギ ネギ科 5.5〜6.5 連作可能

タマネギは、秋に種をまき、翌年の初夏に収穫するので、時間と手間が掛かる野菜です。

しかし、収穫後に上手に干して保存すれば、年中食べることができます。

栽培のポイント

  • 収穫まで期間が長いのでマルチで雑草対策をするとよい
  • 適正サイズの苗を適期に植え付けることで、とう立ちを避ける
  • 冬の間に追肥し、よい苗を育てるのが成功のコツ

タマネギの栽培時期

タマネギの栽培時期・栽培スケジュールは次のようになります。

晩夏に畑に直播きして苗を作り、秋に苗を植え替えて栽培します。

タマネギ(玉ねぎ)の栽培時期・栽培スケジュール

上記は目安です。地域や品種により異なるので参考程度として下さい。

タマネギの栽培方法

タマネギの栽培方法は、次のような流れになります。

苗床を作る

タマネギの種をまいて苗を育てるための、苗床を作ります。

種まきの3週間以上前に、堆肥を鋤き込み、表面を平にならしておきます。

栽培する量が少量の場合は、プランターや育苗箱に培養土を入れて苗作りをすると手軽です。

種まき・育苗

タマネギの種
タマネギの種まき
不織布のベタ掛け
タマネギの発芽

条間10〜20cmでまき溝をつけ、2〜3cm間隔で条播きにします。

軽く覆土してしっかりと鎮圧し、たっぷりと水をやります。

土が乾燥すると発芽率が悪くなるため、もみ殻をまいたり、不織布をベタ掛けしておきます。

発芽後は、間引きをして、最終的に株間6cmほどにしておきます。

また、間引きと同時に、固くなった条間をほぐし、根元に土寄せしておきます。この一手間で根張りがよくなり、丈夫な苗に育ちます。

育苗の手間を省くなら

苗の植え付け時期になると、ホームセンターなどでタマネギの苗が販売されます。

ホームセンターで手に入るタマネギの苗

苗がうまく育たなかった場合や、育苗の手間を省きたい場合は、市販の苗を購入すると楽チンです。50本1束で300〜400円程度で購入できます。

土作り

苗の植え付け3週間前までには元肥と堆肥を鋤き込み、株間15cmを確保して畝を立てます。

また、収穫までの期間が長いため、雑草対策に黒マルチを張っておくと管理に手間が掛かりません。その際は、タマネギ用の穴あきマルチが便利です。

pHは5.5〜6.5が目安です。

肥料

肥料には、「ボカシ肥」や「マイガーデンベジフル」のようなバランスのとれた配合肥料がオススメです。

また、「骨粉」などリン酸を多く含む肥料を入れると玉が充実します。リン酸は地下にしみていかない性質があるため、深く伸びるタマネギの根がリン酸を吸えるよう、あらかじめ深く混ぜておきましょう。

植え付け

苗が鉛筆ほどの太さになった頃が、植え替えの目安です。

タマネギには、一定以上の大きさに育ってから寒さに遭うと「とう立ち」する性質があるため、最適な大きさの苗を選ぶことが大切です。

  • 茎の太さ5〜7mm
  • 草丈20cm〜25cm
  • 葉が3〜4枚で垂直に伸び、白い根が長く伸びている

根を傷めないように移植ゴテで苗を掘り起こして、1本ずつに分けます。

定植期のタマネギ苗
タマネギ苗の植え替え

株間15cmで、1穴に1本植えます。

タマネギは浅植えが基本。指や棒で穴をあけ、苗の白い部分の半分くらいが埋まるように植え付け、たっぷりと水をやります。

タマネギ苗の植付け
タマネギ苗の定植

苗の緑色の部分まで埋めると深植えになり、縦長で丸みのない玉になってしまうので注意。

植え付け適期を守ることが大切

タマネギは、苗の植え付けが遅れると、根付く前に寒さに負け、冬を越せずに枯れてしまいます。

逆に、植え付けが早すぎると、冬を越せても春先に「とう立ち」しやすくなり、よい玉に育ちません。

そのため、丸々と太った玉に育てるには、植え付け適期を守ることが大切です。

連作障害・コンパニオンプランツ

タマネギは連作障害が出にくいため、同じ場所での連作が可能です。

また、コンパニオンプランツとして、マメ科の緑肥作物「クリムソンクローバー」をタマネギの畝の通路で育てるのがオススメです。

タマネギに付く害虫「アザミウマ」などをクリムソンクローバーが引き受けてくれ、天敵も呼び寄せてくれます。

寒さ対策

タマネギ苗の防寒にもみ殻くん炭をまく

12月頃に、苗の防寒、雑草対策として、株元にもみ殻くん炭や腐葉土、堆肥をまきます。厳冬期には不織布をベタ掛けしておくと安心です。

根が十分に張ってない頃に霜柱ができると、根ごと地表に浮き上がってしまうことがあります。

そのままにしておくと枯れてしまうので、株元を手で押したり、足で踏み固めたりして、土と密着させるようにしておきましょう。

追肥

1回目の追肥は12月中旬〜下旬頃。株間に鶏ふんやボカシ肥などを施します。

その後も生長を見て、土がやせている場合には、2月下旬頃に2回目の追肥を行います。

生育期の後半に追肥をすると首のしまりが悪くなるので、2月以降は追肥を控えるようにしましょう。

除草

マルチを張っていても、狭い穴から雑草が伸びてきます。

雑草が増えるとタマネギの生長が悪くなるので、こまめに抜くようにしましょう。

ネギ坊主は摘み取る

ネギ坊主

タマネギは、一定の大きさの苗が一定期間低温に当たると「とう立ち」する性質があります。

そのため、本来は収穫期の後でとう立ちするはずが、収穫期前にとう立ちしてネギ坊主(花芽)ができてしまうことがあります。

放っておくと、タマネギの中に固い芯ができて食べられなくなってしまうため、見つけたらすぐに摘み取ります。

収穫

5月下旬から6月上旬頃、玉が十分に肥大し、葉が根元から自然に倒れてくると収穫期です。

倒れた葉が完全に枯れる前に収穫します。(葉が枯れるまで肥大は続きます。)

葉が折れて収穫期のタマネギ

倒れたものから順次収穫しますが、一気に収穫したい場合は、全体の8割程度の葉が倒れた頃が目安です。

株周りにスコップを入れて根を切り、葉のつけ根を掴んで真上に引き抜いて収穫します。

スコップでタマネギの根を切る

収穫後は3日ほど畑や軒下に並べて乾かしておきます。

収穫したタマネギを畑で乾燥
収穫したタマネギを乾燥させる

尚、雨が続いて土が湿っていると、玉も多湿になり、収穫後に傷みやすくなります。そのため、収穫は土が乾いている晴れた日に行いましょう。

貯蔵

タマネギを束ねる
束ねたタマネギを軒下に吊るす

茎が乾燥したら、4、5個ずつ葉のつけ根をヒモで縛って束ねます。さらに2束ずつヒモで縛って吊るせるようにします。

風通しがよく、雨と直射日光が当たらない軒下などに吊るしておくと、長期保存ができます。

早生種の場合は2ヶ月、中晩生種なら6ヶ月以上もちます。また、すぐに食べれば、水分が多くて柔らかい「新タマネギ」として楽しむことができます。

収穫したタマネギのトラブル事例

分球している

onion16.jpg

植えつけの際に、苗が大きすぎると内部で分球することがあり、生育が進むにつれてそれが肥大化すると、珠割れを起こして2つに分かれることがあります。

そのため、苗が大きくなりすぎないよう、種まきの時期を守ることが大切です。また、市販の苗を購入する場合は、大きすぎないものを選びましょう。

発生しやすい病害虫

タマネギに発生しやすい代表的な病害虫と、その対策・予防法をまとめています。

病気

さび病

オレンジ色の楕円形で、やや膨らんだ小さな斑点ができます。

⇛ さび病の症状と対策・予防法

べと病

タマネギに発生したべと病

葉色の光沢が消え淡黄緑色になり、草丈は低く横にわん曲します。

⇛ べと病の症状と対策・予防法

苗立枯病(なえたちがれびょう)

地ぎわ付近の茎や根が腐敗し、やがて株全体が枯れます。

⇛ 苗立枯病の症状と対処・予防法

害虫

ネギアブラムシ

体長1.8〜2mm、黒色で小さな虫が葉に群がって、吸汁加害します。

⇛ アブラムシの特徴と対策・予防法

ネギアザミウマ

体長1〜2mmの小さな成虫や幼虫が寄生し、吸汁加害します。

⇛ アザミウマの特徴と対策・予防法

他にも「タマネギ」関連の記事を読む